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Blenderのインストールと日本語化

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Blenderは世界中の誰もが自由に3DCG作品を制作できるよう、オープンソースで公開されているアプリケーションです。当サイトのキャラクターやアニメーションもBlenderを使って制作しています(以前はShadeで制作していました)。Blenderは現在も意欲的に開発が進められており、3DCGモデルの制作からアニメーション制作、物理演算や実写との合成など、大概の事はできてしまうほどのポテンシャルを秘めています。
この投稿では、日頃お世話になっているBlenderをもっと多くの方に知ってもらいたい、使ってもらいたい、という事で、これから3DCGで何かを制作してみたいという方向けにBlenderの歴史から導入方法までをまとめてみました。

Blenderの歴史

現在はオープンソースのBlenderですが、もとは1995年にオランダのNeoGeoというアニメーション制作会社の自社製ソフトウェアとして開発されたものでした。しかしBlenderにインハウスのソフトウェア以上の可能性を感じていた開発者のTon Roosendaal氏は、NeoGeo社から分業独立したNaN社を1998年に立ち上げ、「3D制作環境を誰もが使えるツールとして提供する」というコンセプトのもと世に送り出しました。世界中の多くの人々に受け入れられたBlenderは順調に成長していくかに思われましたが、NaNの事業縮小の影響を受け開発は中止に。Blenderをそのまま消え行く存在にする事ができなかったTon氏は2002年に非営利団体Blender Foundationを設立。Blenderをオープンソース化して提供するという目的のもと資金調達キャンペーンで10万ユーロを集めたBlender Foundationは、NaNの投資家からBlenderの権利を買い上げ、現在はGNU General Public License(GPL)に基づき全世界に公開されています。
Blenderの詳しい歴史はこちらをご覧下さい。

Blenderでできる事

導入部分でも触れましたが、Blenderは3Dモデル制作、テクスチャ、リギング(3Dモデルを動かす骨を組み込む機能)、アニメーション、ノード編集(テクスチャの質感を調整したり、PhotoShopのレイヤー機能のように、キャラクターと背景を分けてレンダリングし、各々色調調整をして合成したり出来る機能)、物理演算(布が揺れたりボールが床に当たって跳ね返る動きを計算して描画する機能)、動画のトラッキング機能(動画内の特長的な部分をマークする事で3Dモデルを実写と合成できる機能)などが全て行える高機能かつ多機能なアプリケーションです。しかし出来る事が多すぎるため、3DCGを初めて使うという方が習得するには時間がかかるツールかもしれません。ですが「3Dでこんな事がしたいんだ!」という熱意をお持ちの方であれば、きっと頼もしい相棒になってくれるはずです。世界中の多くのBlenderユーザーがWeb上でHow Toを公開してくれているので、何か壁にぶつかっても調べてトライする熱意があれば大概の事は解決できる環境が整っています。
以下にBlenderで制作した作品のリールを載せています。まずはこちらを見て頂き、「こんな事ができるんだ〜」という感動をモチベーションに変えて頂けたらと思います。

2013年のデモリール

2016年のデモリール

Blenderをインストール…その前に

クオリティの高い作品を見てモチベーションが高まったところで、早速Blenderをインストール…といきたいところですが、まずはインストールする予定のマシンがBlenderの使用に耐えられるスペックかどうか確認してみましょう。ちなみにBlender公式サイトによる2017年5月4日現在の推奨マシンスペックは以下の通りです。

hard_spec

スクリーンショットはBlenderの公式サイトwww.blender.orgより引用させて頂きました。

左から、「最低限このスペックがあれば動くよ」「これくらいのスペックならサクサク動くよ」「ハードに使うならこれくらいのスペックは必要だよ」という感じでしょうか。
ちなみに私の使っている2014年型のiMac27インチ(メモリ32G MacOS10.9)では全く問題なく作業できますが、今回の検証用にインストールしてみた2009年製のWindows搭載ノートパソコン(Intel Core i3 2.4GHz メモリ2GのWindows7)ではインストールまではできたものの、作業を始めると動きはモッサリで残念ながら実用に耐えられるものではありませんでした…

1つだけ用意しないといけないもの

フリーで使えるBlenderですが、ストレスフリーで使うためには3ボタンマウスが必要になります。真ん中にコロコロがついているやつです。残念な事にMacユーザーはあの美しいMagic Mouseとお別れしなければなりません…。3ボタンマウスも今は1,000円程度〜手に入るようなので、制作環境を整えるために使い勝手が良さそうなものを探しましょう。あと、ショートカットでテンキーを頻繁に使うので、テンキーの付いていないノートPCを使われている方はUSB接続のものを用意される事をおすすめします。(なくても使えますが、あった方が格段に便利です!)

Blenderをインストール!

マシンスペックを確認し3ボタンマウスを用意したら、制作意欲が冷めないうちにインストールしてみましょう。以下に手順を載せていますので参考にされてください。(記事の情報は2017年5月4日現在のものです)

1.まずは公式サイトへGO!

01

公式サイトhttps://www.blender.org/download/よりダウンロードが行えます。(執筆時点のBlenderの最新バージョンは2.78です)インストール版だとうまくインストールできない場合があるそうなので(私も知らずにインストール版をDLしてうまく作動しませんでした…)ここではzip版をDLするという事で話しを進めていきます。

2

Windowsをお使いの方は64bitと32bitがありますので、それぞれご自分の環境に合ったものをDLしましょう。(スタート→コンピューター→システムのプロパティと進んでいくと、「システムの種類」という欄に記載されていると思います)
DLできるボタンがいっぱいあってどれをクリックしたらいいのか迷いますが、どうやら言語の違いらしいので、とりあえずここでは上記画像の赤で囲んだ「USA」をDLします。(後ほど日本語化するので安心してください)

2.ダウンロードしたZIPファイルを解凍

4

公式サイトからDLしたZIPファイルを解凍し、中にある「blender」ファイルをダブルクリックするとBlenderが起動します。今後頻繁にクリックするアイコンなので、使い勝手の良いところにショートカットを登録しておきましょう。(MacユーザーはDockに入れときましょう)

3.Blenderの日本語化

起動直後は画面中央に「Blender」タイトルが入ったオープニングイメージが表れると思いますが、画面内のどこかをクリックすると消えます。
早速日本語化を進めていきたいと思います。

5

左上のメニュー「File」から「User Preference」をクリックし、ユーザー設定画面を開きます。

6

右上の「System」タブをクリックします。

7

上記1〜3の設定を変更します。

8

ここまでの手順を問題なく進めると、上記のように日本語化されていると思います。左下の「ユーザー設定の保存」をクリックしないと反映されませんので、忘れずにクリックしましょう。
以上でBlenderのインストールから日本語化までの作業は完了です。ここまで進めたら早速何か作ってみたくなると思いますので、次回は簡単なチュートリアルを載せたいと思います。

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